食生活について

酸っぱい刺激も夏バテ予防に一役

夏バテの予防と解消には、疲労回復や食欲増進効果のある黒酢やレモン、梅干しといった酸味のある食材を利用するのも効果的です。とくに黒酢は、体のもとになるアミノ酸が豊富で、また日本人に不足しがちなカルシウムやミネラルも多く含まれ、夏バテ予防には欠かせない食材です。酢は毎日少しずつ、コツコツ摂ることが大事。暑さが本格化する初夏くらいから、ドレッシングや酢の物をはじめ、煮物、炒め物などさまざまな料理にとり入れていけば、暑さに負けない体をつくっておくことができます。

また、暑い季節にはこまめな水分補給も欠かせません。我が家では、500mlのペットボトルの水に、耳かき1杯ほどの塩と、気分に合わせてハチミツやレモンを混ぜた自家製ドリンクを常備しています。もっと手軽にという方は、常温のお茶に梅干しを入れて飲むだけでも効果的です。糖は疲労回復に効果がありますが、甘くて冷たい飲み物のとり過ぎは、胃腸に負担をかけるだけでなく、栄養不足に陥ってしまいがちです。さらに、ビールなどのアルコール類は利尿作用が強く、水分補給にはならないので気をつけましょう。

夏バテ予防にかかわらず、健康は日頃の食事の積み重ねが大切です。いきなり「ベスト」を目指さなくても、少しずつ意識して気をつけていくことで、自然と健康的な食生活が身についていきます。無理せず、自分にできる範囲で「ベター」な食事を心がけ、習慣づけていきましょう。

蒲原 泉(かもはら いずみ)

食生活アドバイザー、フードコーディネーター、食養士。
旬菜健美料理教室「Peaceful room(ピースフル ルーム)」主宰。
自宅教室をはじめ、企業や病院などの料理教室講師を務めるかたわら、低カロリーで免疫力を高める、塩分控えめでもおいしく食べられるといった健康レシピの提案、食品メーカーのメニュー開発、テレビ・雑誌の料理コーナーなど多方面で活躍。健康を考えた料理教室は栄養の知識も学びながら、習った料理が家庭ですぐに活かせると好評。
URL:http://peace-net.or.tv/

[監修]安部 一紀

1941年福岡県生まれ。61年九州大学農学部卒業。農学博士。69年福岡女学院短期大学家政科講師、71年同大学助教授就任。同年8月から74年3月まで米・コーネル大学医学部筋肉病研究所へ留学。同年4月より、西南女学院短期大学食物栄養科助教授。76年4月より同大学教授に就任。79年に米・コネチカット大学医学部、81年に米・農務省ベルツビル研究所での留学を経験。95年4月より西南女学院大学保健福祉学部栄養学科教授、現在に至る。NGOネパール歯科医療協力会会長。