食生活について

冬野菜をおいしく食べて、体の中から健康に

旬の野菜には、その季節を元気に過ごすための栄養が豊富に含まれています。風邪をひいたり、体調を崩しやすい寒い季節。福岡市で小学生から新米お母さんまでを対象にした「食育旬菜料理教室」を開催する安部利恵先生に、冬野菜をおいしく食べて、寒さを元気に乗りきる食生活についてお話を伺いました。

旬の野菜をまるごといただく

白菜、大根、カブ、人参、青菜類など、冬の食卓に欠かせない冬野菜。寒くなったり、霜にあたったりすると、凍らないように糖度をあげるため、甘さが増してより一層おいしくなるのです。

多くの冬野菜は体を温めてくれる効果がありますが、とくに白菜や大根、カブは毛細血管の機能や血行を良くするビタミンCを豊富に含んでいます。ビタミンCは体内でコラーゲンの生成を助けるので、肌に良いのはもちろん、喉や鼻腔の粘膜を強化するなど風邪予防に効果的と言われています。また、冬野菜に豊富なカルシウムはイライラを鎮めてストレスを緩和し、さらに免疫力の低下を防いでくれる効果もあります。

加えて、皮のまわりには旨みが豊富に含まれているので、野菜はまるごといただくのが良いでしょう。私は「捨てればゴミ、食べれば栄養」という考え方を大切にしており、できるだけ葉つきの野菜を購入し、余った皮や葉はだしとして使ったり、細く刻んできんぴらにしたり、ご飯に炊きこんだりして、おいしくいただいています。そのため、無農薬かどうか、産地や生産者などもしっかりチェックし、おいしそうな野菜を見つけたら少々高値でも買って食べて、味を確かめてみるようにしています。旬の野菜は、香りが良く、まろやかな旨みがあります。料理をする人は、そうした野菜の旬の味を知って選んでほしいですね。

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自分の体と向き合い、五感で食べる

どんなに体に良いものでも、食べ過ぎは胃腸に負担をかけてしまいます。食事はバランス良く、腹八分を心がけましょう。もしも「食べ過ぎた」と思ったら、自分の体と向き合いながら、食事のリズムを整えてください。たとえば、便秘解消や体を温める作用がある白菜やカブがたっぷり入った野菜スープを飲んだり、空腹感をしっかり感じてから食事をいただいたりして、体調を整えることが大切です。子どものときは栄養や食生活のしつけで、三度の食事を規則正しくとることがとても大切ですが、大人の場合、自分の胃と相談しながら「まだお腹がすいていないから食事の時間を遅くしよう」「お腹がすいたから早めに食事をとろう」という日があってもいいでしょう。大切なのは、生活リズムを整えて体の声を聞きながら食べること。それが、自分の体を癒すことにもつながっていくのです。

そのためにも、親は子どもが小さいときにしっかりとした食生活を身につけさせることが大切です。幼児期に覚えた味や食習慣は大人になっても忘れませんし、健康な体をつくるのはもとより、体に良い食べ物や食べ方を自分で選べるようになります。最近のお母さんは「我慢させるのはかわいそうなこと」だと思っている人が多いようです。しかし、「夕食まで何も食べさせないで待たせるのはかわいそう」「嫌がっているのに食べさせるのはかわいそう」などと言っている間に子どもは大きくなり、悪い食習慣や偏食を直そうにも直せなくなってしまいます。空腹を少し我慢して次の食事まで待つ、嫌いなものを少し我慢して食べてみるなど、「生きる基本である食欲がコントロールできれば、生活のさまざまなこともコントロールできるようになる」と私は思っています。たとえば、子どもがお腹をすかせて夕食まで待てそうになくなったときには食卓の準備を手伝わせて気をそらせたり、好き嫌いが多くなったら一緒に台所に立って料理づくりを楽しませたり、規則正しい食習慣や食への関心を高めてあげる機会をつくることも大事な親の役目です。

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