大学教授に聞く

質・量ともに適正な食事で健康な腸を育みましょう

お膳に並べた一汁三菜の食事をとることで、1食分の食品量や栄養素をほぼ満たすことできるというのが「日本型薬膳」の考え方。そこで、計量器の役割も果たしてくれる一汁三菜の食器の選び方を図でご紹介します。

一汁三菜
  1. 主食の飯碗…
    ご飯150~200gが入る。
  2. 汁物の碗…
    玉杓子2杯分の汁(160~180g)が入る。
  3. 主菜の器…
    メインの魚1匹約130g 、または切り身約80gに、付け合わせの野菜が盛れる直径20~21cmの平皿。
  4. 副菜の器…
    煮物、酢の物、和え物が約80g、野菜では約100gが盛れる深みのある直径約8cmの小鉢。
  5. 副副菜の器…
    漬物、煮豆、果物が盛れる直径約5cmの平皿。

このように、食器を秤に見立てることで1食分の適正量や栄養素のバランスがひと目でわかるようになります。

また、中国医学では排便・排尿の障害が病気の原因になるとして重視されています。腸内の環境を改善して排泄をスムーズにし、身体のバランスを整えることが健康増進につながるというわけです。「日本型薬膳」では、とくにこの中国医学の考え方を考慮して便通改善に寄与する食材として以下の食材の利用をおすすめいたします。

キクラゲ、黒ゴマ、小豆、クルミ、パセリ、シソ、柿、タケノコ、ほうれん草、ニラ、人参、ソラマメ、さつま芋、里芋、ナス、パパイヤ、レンコン、イチジク、セロリ、じゃが芋、かぼちゃ、白菜、桃、バナナ、トマト、梨、うるち米など。

さらに、味噌、納豆、乳製品などの発酵食品を毎日摂取することで、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすという腸内環境の改善が期待できます。

子どもたちの食生活の乱れが深刻化する中、日常の食事を通しておいしさと栄養価を認識し、規則正しい排便習慣が身につくことを体験させることが、子どもたち自身の健康管理能力を高めることにもつながると考えています。ぜひ、日々の食生活に「日本型薬膳」を取り入れて長く続けていただき、家族で健康になることを心がけていただければと思います。

三成由美先生

中村学園大学 栄養科学部教授
栄養学博士、管理栄養士、中医栄養士
中国上海中医薬大学客員教授、農林水産省薬膳クラスター事業コーディネーター
専門分野は、薬膳による予防栄養学、食事設計と調理、学校栄養教育論。

内山文昭先生

中村学園大学大学院 栄養科学研究科教授
薬膳科学研究所所長

徳井教孝先生

産業医科大学 健康予防食科学研究室教授
医学博士、医師、農林水産省薬膳クラスター事業コーディネーター
中村学園大学客員教授、中国上海中医薬大学客員教授 専門分野は、薬膳による予防医学