大学教授に聞く

毎日少しずつ、が効果を発揮 食卓に海藻メニューをプラス

海藻を使ったメニューと言えば、ワカメの味噌汁や酢の物、ヒジキの煮物など、どうしても変わりばえのしない食べ方になりがちです。しかし、いつものメニューに少し加えたり、他の素材と組み合わせたりと、調理にひと工夫すれば効果がさらに高まって、料理のレパートリーも広がります。

たとえば、海藻は豚肉との相性が抜群。豚しゃぶなどは海藻と合わせると、新たな食感が味わえるだけでなく、豚肉のイノシン酸と海藻のグルタミン酸が相乗効果をなし、栄養バランスとともに旨みも倍増します。また、海藻に含まれるビタミン類やミネラルは油と一緒に摂ると吸収が良くなります。刻みコンブの炒め煮、茎ワカメの油炒め、アオノリをたっぷりかけた磯辺揚げなど、炒めたり揚げたりしても良いでしょう。さらに、味噌汁やスープのダシを取ったり、具にすることで、汁の中に溶け出した栄養成分もまるごと摂ることができます。ワカメやヒジキは炊き込みご飯にするのもおすすめです。

「もっと簡単に摂りたい」という方は、そばやうどんに乾燥ワカメをひとつまみプラスしたり、乾燥ワカメや残りもののヒジキの煮物を卵に混ぜて焼いたり、キャベツと塩コンブを和えるだけでも、料理の彩りが良くなって、栄養のバランスもアップします。また、脂質や糖質が多くなりがちな外食メニューも海藻メニューを一品加えれば、海藻の豊富な食物繊維で脂質や糖質が腸内に吸収されるスピードを低下させます。

海藻は1種類をたくさん食べるよりも、数種類を少量ずつでも継続的に摂ったほうが、さまざまなミネラルが補え、体に良い効果をもたらしてくれます。いろいろな料理に取り入れて、毎日少しずつ食べることを心がけましょう。

安井肇(やすいはじめ)先生

安井肇先生1955年京都市生まれ。北海道大学水産学部卒業。北海道大学の助手、助教授を経て、現在は北海道大学・大学院水産科学研究院・海洋生物資源科学部門(海藻学)教授。日本では数少ない海藻の研究者としてコンブ類、ホンダワラ類など大型海藻の増殖生物学的研究を行っている。また、海藻を通した食文化・海洋産業振興・人材育成に関わるさまざまな活動を行っている。